Letters From SPARX ~2021年8月 月報まとめ~
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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Letters From SPARX ~2021年8月 月報まとめ~


こんにちは!スパークス・アセット・マネジメント、公式note運営チームです。 

スパークスでは各投資信託(ファンド)の動き、今後の方針等を説明するレポートを毎月出しております。(月次レポート)

当月はコロナ後を見据えたコメント、中国政府の規制リスクや半導体関連についての言及が多く見られました。

各ファンドの内容について概要をまとめてみましたので、興味のある内容について、ぜひリンク先でご覧になってみてください。


【日本株式長期厳選投資戦略】

スパークス・新・国際優良日本株ファンド(愛称:厳選投資)

当月は、2020年秋から投資を始めた「メルカリ」について、注目している米国事業・プラットフォーム事業の魅力・リスクや企業カルチャー・財務状況・・・様々な視点から、詳しく投資理由をご紹介しています。

同社連結業績が最近まで上場来赤字続きであったという点は、当ファンドのこれまでの投資ケースと比べて異例と言えます。しかし祖業の国内メルカリ事業は高収益かつ潤沢なキャッシュフローを生んでおり、これを創業から1年遅れで開始した米国メルカリ事業の育成に注ぎ込んでいたのが赤字の要因でした。即ち、メルカリの赤字は「意図的なもの」であり、「負け組企業」が競争激化によって売上単価を引き下げたり、経費増加を余儀なくされていたのとは意味合いが全く異なるのです。
オンラインフリマのアプリは人々の生活に浸透し始めたばかりであり、従来のアナログなフリマと比較した利便性は格段に高いため、コロナ禍収束後の成長性も非常に高いと推察されます。そして何よりもニッチ産業と異なり、潜在市場規模は膨大であり、連結ベースで損益分岐点を越えたばかりの同社は日本国内と米国事業を中心にこのまま順調に連結売上が拡大していけば、近い将来、利益成長率が飛躍的に伸びる可能性があると、当ファンドは考えます。
同社は「世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションを達成するため、「Go Bold, All for One, Be Professional、(大胆にやろう、全ては成功のために、プロフェッショナルであれ)」という行動規範を重んじています。各従業員が日本発のインターネット企業として気概をもって世界への挑戦を続け、米国での事業成功を信じて高いモチベーションで取り組んでいるということが口コミサイトなどで数多く確認できています。とりわけインターネットビジネスのような、特許や特殊な科学や製造技術などを必要とせず、アイデアと実行力が結果を左右するビジネスは、企業文化が大きな意味合いを持ちます。
(中略)期限内に到底達成が困難な目標だとしても、経営者自身が「大真面目に考えていること」が重要であることは、私どもが長年の投資経験から学んだことです。勿論、構想だけを振りかざして社員を鼓舞しても、しらけてしまうか、プレッシャーに追い詰められて違法な行動に走ってしまうリスクがあります。壮大な目標を掲げ、かつ企業カルチャーを日々バイタリティあふれたものに醸成するには絶妙なバランスが求められます。これらが上手くかみ合った結果として、上記起業家経営者が牽引する企業が、起業後 40 年~50 年近くたって日本を代表する巨大な時価総額を持つ企業になっているのは偶然ではないように思えます。 一方、メルカリは誇大な数字目標こそ掲げていませんが、創業時の何もない状態から既に世界市場を意識し、様々な挑戦と失敗を積極的に果敢に繰り返しているのも注目に値します。


【アジア株式投資戦略】

スパークス・新・国際優良日本アジア株ファンド(愛称:日本アジア厳選投資)

当ファンドでは、先ほどの厳選投資のコメントに加え、「Medlive Technnology」(中国)への投資についてコメントしています。

Medlive Technnology は 7 月に香港株式市場に新規上場したばかりの医師向けプラットフォーム運営会社です。日本のエムスリー㈱が 37%の株式を保有しています。(中略)日々、医師たちは日進月歩する医薬品・医療事情をフォローするために、様々な情報源を通じて最新情報を入手しています。そのようなニーズを「医療コンテンツ」という形式で幅広く提供しているのが同事業の特徴です。同事業に登録している医師ユーザー数は 2021 年 6 月末時点で 370 万人と、中国全土の医師全体の6割程度に普及しています。
当ファンドが考える同社および親会社エムスリー㈱のビジネスモデルの仮説は、「プラットフォームを拡大していくために不可欠である利用者(医師会員)の獲得が、eコマース(電子商取引)のような他のプラットフォーム事業に比べて限られたコストで達成できるのではないか」という点です。通常、ショッピング系やゲーム・動画などのエンターテインメント系のプラットフォーム事業がユーザーを獲得するためには、加入を動機づけるために多額のインセンティブ(新たなユーザーが加入する際や友人を紹介することで金一封をあげたり、加入当初のサービス利用手数料を無料化するなど)を先行費用として投下しなくてはなりません。一方、医師向けプラットフォームは最新情報を入手するために、医師自らが進んで会員になってくれるケースが多いと思われます。医師間の口コミを中心に勧誘が進むので、広告宣伝費もさほどかかりません。これがローコストでプラットフォームを拡大していける理由です。
実際、同社は 2020 年 12 月期時点で売上 2.14 億人民元(約 36 億円)、営業利益 1.05 億人民元(約 17 億円)と、まだ小規模段階にありながらも既に黒字体質にあります。これは、成長初期のインターネットビジネスとしては、非常に珍しいパターンです。


スパークス・新・国際優良アジア株ファンド(愛称:アジア厳選投資)

当ファンドでは、当月パフォーマンスに貢献したASEAN 諸国と台湾を拠点とする大手インターネットプラットフォーム企業「Sea」について、また、中国の「規制リスク」についてコメントしています。

同社は ASEAN 諸国と台湾を拠点とする大手インターネットプラットフォーム企業で、①Garena(オンラインゲーム)、②Shopee(e コマース、電子商取引)、③SEA Money(デジタルウォレット、金融サービス)という三つの事業部門を有しています。(中略)「Shopee」事業部門は「Garena」事業部門が創出する潤沢なキャッシュフローにより資金調達に悩まされることなく、世界の各地域で積極的に投資を行うことができます。それが外部からの資金調達を必要とする競合企業との違いで、最大の優位性です。
(中略)当ファンドは未開拓市場への進出に関して SEA Ltd の強力な経営能力を高評価しており、また主力市場すべてにおいて、今後ますます「デジタル化」が進むと考えています。
投資家の多くは中国の「規制リスク」を懸念していますが、当ファンドは中国の長期的な投資機会を引き続き楽観視しています。
習近平主席が提唱している「共同富裕」の目的は、企業の成長を制限することではありません。中国政府はむしろ、経済規模を拡大し、それをより多くの人々に再分配しようとしています。「三次分配」、すなわち①個人と企業が繁栄を続け市場で収益を上げる、②個人と企業がさらに慈善団体への寄付などを通じて社会に貢献する、③政府が税制と福祉制度を改革し恵まれない人々を支援するという三段階の分配を促進することで、それを実現しようというわけです。それが成功すれば貧富の差は縮小し、中産階級が大幅に増加し、消費と将来的な成長の原動力となるでしょう。
中国政府は今後も半導体、AI(人工知能)、ヘルスケア、電気自動車セクターなどを中心に、国内のイノベーション促進策を打ち出すことでしょう。当ファンドはこうしたセクターの「有望企業」数社に投資しており、中国政府の政策に関して市場の短期的な懸念があっても、これらの企業の長期的かつ構造的な成長力が損なわれることはないと考えています。


【韓国株式投資戦略】

スパークス・韓国株ファンド(愛称:韓国厳選投資)

当月は、組入上位銘柄の「Leeno Industrials」と、当ファンドの投資助言会社のポートフォリオマネージャーが韓国を代表する経済紙「韓国経済新聞」から足元の株式市場の概観と見通しについてインタビューを受けたものを抜粋し、ご紹介しています。

2. 多額の資金が海外に流出しているのは海外の投資家が韓国市場を否定的に見ているからでしょうか。そうだとしても今は韓国株式の買い時だと思われますか。
・外国人の売りは半導体関連銘柄に集中しています。Samsung Electronics(当ファンド組入銘柄)とSK Hynix社に次いで、DRAMチップの生産で世界第3位に位置するMicron Technology社(米国)も今四半期に株価が下落しました。外国人投資家は韓国の株式を売却しようとしていたわけではなく、半導体関連銘柄を売却し、それが韓国株式市場の大部分を占めたということです。この状況が韓国経済全体の状況を表している訳ではありません。
・買い時云々ではなく、今後2年から3年のうちに現在より高い水準で売却できる銘柄が引き続き多数存在することに注目すべきです。例えばSK Hynix社は、DRAM価格の下落で短期的には株価の上昇が見込めませんが、株価は依然割安です。また株価が割安でもモメンタムが欠けているために、見逃されている銘柄もあります。過小評価されていても有望な企業を発見する余地はまだまだあります。


【日本株式サステナブル投資戦略】

スパークス・ジャパン・オープン

当月は、資源価格の上昇が経済活動に与える影響と、組入企業である「シスメックス」の弊社との対話事例をご紹介しています。

通常の経済メカニズムにおいて素材価格が上昇すれば、供給者が増産することで需給が緩和して価格上昇が是正されることになります。しかし、世界的にサステナビリティ意識が高まっている中では、環境や人権への配慮から新規に供給を増やすことが難しく、需給逼迫が解消されずに価格上昇が続くというシナリオが起こり得ます。
この場合、バリューチェーンの川上に位置する資源採掘や素材生産などの産業は価格上昇の恩恵を受ける形となりますが、数量が増やせない、もしくは対応コストの上昇という形で、メリットをフルに享受できない可能性があります。また、川下に位置する最終製品のメーカーや小売業などは仕入れ価格の上昇によって利益縮小の圧力が掛かります。 一方で、バリューチェーンの川上と川下の中間に位置し「知見を有している企業」にとっては、その情報力や調達ネットワークを活かして、業績を拡大できるような機会が訪れるかもしれません。
特にリユースやリサイクルという循環型の事業モデルについては、資源を節約しつつ価格上昇を抑制するという点で、社会的な役割が高まると考えられることから、引き続き注視してまいります。
シスメックスは投資家との対話を非常に大切にしています。投資家への説明が適切であることはもちろんのこと、投資家の意見を受け入れる意識も高く、当ファンドが同社を評価しているポイントの一つになっています。 今年の動きで特筆すべきは、シスメックス側から当ファンドに対してサステナビリティを経営戦略に組み込むことについて議論するミーティングの提案がなされたことです。
シスメックスは事業の社会性が高く、サステナビリティ対応についても日本企業の中では先行している部類に入ると当ファンドは考えますが、同社経営陣はそれが故に社内に「油断」が生じる懸念を持っており、社外の声を活用して改善を進めようという考えの元、当ファンドにお声掛けいただきました。
ミーティングにおいては幅広いテーマが議題に上り、具体的には以下のような点について意見交換を行いました。
・サステナビリティ方針に対する投資家の評価軸
・サーキュラーエコノミーへの対応
・動物実験を回避するための取り組み
・気候変動がもたらす海面上昇など物理リスクの確認
・サイバーセキュリティの強化

こちらのファンドも同じ内容を取り上げております。
スパークス・アクティブ・ジャパン↓


【日本株式中小型投資戦略】

スパークス・M&S・ジャパン・ファンド(愛称:華咲く中小型)

当月は、一旦売却した銘柄を、一定の期間が経過した後に再投資する行動について、具体的な事例と共にご説明しています。

具体例の一つは、当ファンドで長く保有している産業資材メーカーA社です。数年前から保有を続けていましたが、2018から2019年頃に一旦保有株数の多くを一部売却しています。理由は株価が上昇し他銘柄に対する相対的な魅力度が低下したと判断したこと、また将来の事業成長のための投資が必要となることが想定されたためです。その後市場期待値の修正に加え、短期的な業績悪化も相まって株価は大きく下落したことで、再び魅力的な投資機会となったため再度組入比率を引き上げる行動を取っています。
最近でも、当ファンドは過去投資をしていた機械メーカーB社に対し再度投資を行っています。需要環境に対する強い先行き不透明感の高まりや、企業側の説明に対する不信感の高まりを受けて一旦保有株数を全売却しましたが、企業への調査活動は継続をしていました。それは、B社が属する市場が持つ潜在成長力は依然として大きいと考えられたこと、まだ事業規模が小さく、企業自身の変革も進む可能性が高いと考えられたことが背景です。全売却後もB社とのコミュニケーションを続ける中、組織体制の変革が進展、懸念されていた市場環境も回復の兆しが見え始めてきました。一方で新型コロナウイルスの感染再拡大から需要が低下、株価も下落基調を強めたことを踏まえ、再度の投資決定に至っています。
過去に投資を行ってきた企業は、市場成長性、企業収益の質、優秀な経営者という当ファンドが企業評価を行う際に重要視する三つを満たす「いい企業」です。株価水準や運用環境の変化により保有の有無があったとしても、そのような企業群を戦略の投資ユニバースとして蓄積していくことは、より将来の投資判断の迅速化や運用体制強化の観点から重要と考えます。当ファンドでは、新たに生まれる投資機会の発掘だけでなく、過去の蓄積の中からも魅力的な投資機会の選別を進めてまいります。


スパークス・ジャパン・スモール・キャップ・ファンド(愛称:ライジング・サン)

当月は、今後の運用方針と共に、新規組入企業であるプロフェッショナル人材の顧問契約を斡旋するプロシェアリングサービス企業「サーキュレーション」についてご紹介しています。

当ファンドが同社に着目する点は二つあります。
一つ目は、潜在的な成長力です。
コロナ禍以降、働き方の多様化が加速する中で、企業は人材の活用方法を見直さざるを得なくなったと考えています。その意味で、新しい人材の活用方法はこれから10年のメガトレンドであり、同社の展開するプロシェアリングサービスには大きな成長性を感じます。
二つ目は、独自の営業チャネルから経営力の高さが読み取れることです。
同社は、プロ人材を求める企業を全国の地方銀行を通じて獲得することを得意としています。地方銀行の営業現場では、資金ニーズはなくとも人材ニーズは強いとのことで、同社を通じて人材紹介が行われることが増えています。地方銀行としては、その人材紹介を起点として、資金ニーズを発掘できるとのことで企業、金融機関、プロ人材の三方がWin-Win-Winの関係を生んでいます。このように、地方銀行を営業の窓口として協業する戦略性、その実行力に同社の経営力の高さを感じます。この経営力は、同社の中長期的な成長を期待する上でのポイントになると考えます。


スパークス・少数精鋭・日本株ファンド

当月は、組み入れ上位のホッチキスを中心としたオフィス機器と、建設工具を中心としたインダストリアル機器を事業の柱とする「マックス」についてご紹介しています。

そんな中、1993年に発売された鉄筋結束機はマックスの強みが出せた製品でした。鉄筋結束機とは、建設現場で鉄筋を結束する機械です。今でも一部の現場では鉄筋工が手で鉄筋を結束していますが、マックスの鉄筋結束機を使うと、圧倒的に作業スピードが改善します。更に2017年に二代目の鉄筋結束機が発売されます。初代機と比較して、スピードと結束力が向上し、より多くの建設現場で普及が進んでいます。鉄筋結束機の事業はオートステープラーと同じで、消耗品としてワイヤーが多く出荷され「消耗品で稼ぐ事業モデル」という特徴があります。
当ファンドが投資を開始したのは、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大した2020年3月です。当時の株式市場の多くは、マックスに対して次の見方をしていました。
1. 先進国ではコピー機が普及したため、オートステープラーの成長余地がない
2. 新型コロナウイルスの感染拡大を契機に世界でリモートワークやペーパーレス化が進み、マックスのオートステープラー事業は縮小する
一方、当ファンドの見方は、次のとおりでした。
1. オートステープラーは縮小するであろうがゼロにはならない
2. 中期の時間軸を持てば、マックスの収益構造はオートステープラーから鉄筋結束機にバトンタッチすることができる
3. 時価総額に対して、金融資産(現金と投資有価証券)の比率が高いため、もし業績が改善しなかったとしても、株価下落のリスクは限定的
投資開始以降、マックスの収益推移は当ファンドが考えた方向で動いています。2021年3月期の営業利益では、インダストリアル機器の営業利益構成が全体の約70%まで拡大し、オフィス器具を大きく上回る状況となりました。今後もマックスは鉄筋結束機を海外で拡大させ、長期的には中国・アジア地域がターゲットとなると思われます。人件費の安い新興国では、現時点では鉄筋結束機を使う経済合理性がありませんが、人件費高騰が続いているため、鉄筋結束機が普及するのは時間の問題だと当ファンドは考えます。


スパークス・プレミアム・日本超小型株式ファンド(愛称:価値発掘)


当月のプラス貢献企業とマイナス影響企業、今後の運用方針についてコメントしています。

東京オリンピック・パラリンピックの終了、米国アフガン撤退、新型コロナワクチン接種の進捗、米国での金融緩和政策からの転換、と大きく社会のトレンドが転換しているように感じます。
この転換は、株式市場においても同様で、米国株式市場、特に GAFA(Google 社、Apple 社、Facebook 社、Amazon 社)主導からの転換が想定されるのではないかと考えます。一方、日本企業の短期業績はコストアップや米中経済のスローダウン、新型コロナウイルスの感染再拡大などで短期的には厳しい状況にあります。しかし、懸念材料収束の兆しは見えており、日本経済が回復に向かう段階では、業績の成長余力は大きく、日本株式市場の割安感がさらに高まると考えています。


【日本株式ロング・ショート戦略】

スパークス・日本株・ロング・ショート・ファンド(愛称:ベスト・アルファ)

当月は、市場でマイナス材料視されている世界的な半導体不足など、製造業のサプライチェーンの混乱についてコメントしています。

足元の企業取材では、コンテナ不足に伴う部品や材料の調達量やスケジュールに関する混乱、需要の増加と操業トラブルに起因する世界的な半導体不足など製造業のサプライチェーンの混乱がマイナス材料視されています。
しかし、当ファンドでは以下の二つの要因から、上記は「将来的なプラス材料」であると判断しています。
一つ目はいわゆる「リベンジ消費」です。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、各国政府によって手厚い経済支援策が打たれてきました。米国では3回の給付金支給、失業給付額の上乗せ、日本でも特別給付金などの多くが貯蓄として退蔵されていると思われ、その額は米国では3兆米ドル(約330兆円)以上、日本では30兆円以上と、当ファンドは考えています。これは家計当たりに換算すると米国で約300万円、日本では約70万円に相当する金額です。コロナ禍が急速に収束するとは考えられませんが、着実に進みつつある新型コロナワクチン接種の効果が消費の拡大の後押しとなる可能性が高いと考えています。
二つ目は「計画的な生産の効果」です。
当ファンドでは、自動車産業などサプライチェーンを正常化させるまでには、今後6か月から9か月間程度の期間が必要であると予想しています。確かに足元では生産状況にマイナスの影響は出ていますが、今後半年以上は高い水準で生産することが高い確率で予想できると、当ファンドは考えます。設備や人員など計画的に配備することで効率的な生産が可能になり「経営しやすい事業環境」になることが期待でき、売上規模の拡大と利益水準の上昇が同時に見られる好環境となると、当ファンドは考えます。
このような環境をプラスに享受することが期待できる企業として、当ファンドは、DMG森精機、SMC、UTグループといった製造業の設備投資や生産にかかわる企業や、ギフト、東急不動産ホールディングスといった消費の回復の恩恵が期待できる企業などに重点的に投資を行っています。

こちらのファンドも同じ内容を取り上げております。
スパークス・日本株・L&S↓


【日本株式価値創造・対話型戦略】

スパークス・日本株式スチュワードシップ・ファンド(愛称:対話の力)

当月は、組入企業の寿司レストランチェーン運営会社「「FOOD & LIFE COMPANIES(旧株式会社スシローグローバルホールディングス」についての投資見解及び対話内容を紹介しています。

また、当ファンドでは、F&Lがグローバルに事業を拡大するにつれ、グループ全体の水産資源の調達規模が飛躍的に増加し、水産物のサプライチェーンに与える影響も大きくなると考えています。ビジネスを水産資源に依存する企業として、持続可能性の観点から、適切な価格での調達や透明性の高い調達先の確保など、さまざまな点に配慮した調達方針を確立することは、同社にとってますます重要な課題になると考えます。これは、上述の新社名に込められた経営理念を実行する上でも重要なテーマであると考えます。
この点に関連して同社からは、「サステナビリティの観点から見ると、例えばマグロはレッドリスト(絶滅危惧種)に入っており、食文化との関係からも難しい問題と考える。近年はサンマの不漁もあり、(F&Lのビジネスは)気候変動問題とも密接な関連があると理解している。将来、例えば天然物よりも、どこで獲られたかが分かる養殖物の方が価値が高まるかもしれない。経営においてはさまざまなシナリオを想定し、社外取締役も交えて議論している。」、「水産物を大量に調達する企業として、漁業者と長期契約を締結することを重視している。一次産業である漁師の生活は、漁獲高に左右され不安定になりやすいため、F&Lが長期的に買い上げることを約束することで、彼らの生活の安定に貢献できると考える。」といった趣旨の説明がありました。
当ファンドでは、同社がサステナビリティに関する企業努力や経営レベルでの議論の状況など、いわゆる非財務情報の開示をこれまで以上に充実させていくことで、投資家のみならず消費者も同社の魅力について理解を深めることができ、長期的な“ファン”を増やすことにも通じると考えます。引き続き今後の面談を通じて、調達方針に関する社内での議論や取り組みの状況を確認しつつ、より一層の情報開示の充実を後押ししていく方針です。



以上、2021年8月の月次レポートをまとめてみました。どれも盛りだくさんの内容となっておりますので、是非リンクの各投資信託のページへ飛んでいただき、全文をご覧ください!

※こちらは2021年8月末のマンスリーレポートをもとに再編集しております。内容はチームメンバーの見解を元に書いているため、スパークス全体の見解とは異なることがありますのでご了承ください。また、記事にある企業名等の内容は参考情報であり、特定の有価証券等の取引を勧誘してはいない点もご理解いただけますよう、お願いいたします。

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独立系投資会社スパークス・アセット・マネジメントの公式noteです。 「もっといい投資をしよう!」を合言葉に、投資への思いを語る場にしたいと思います。